第4回|欧米型の「寄付」は日本に合わない? 17年のキャリアを経て辿り着いたこと
アメリカで生まれたわが子も、今は11歳と8歳です。 私が現地の教育現場で最も「理にかなっている」と感じたのは、子どもたちが幼少期から「自分を社会というシステムの一部」として客観的に捉えるトレーニングを受けている点でした。
学校教育では5歳ごろから始まっていました。
そこにあるのは、単なる個人の成功を目指す主体性だけではありません。 「自分のリソースをどう扱い、いかに周囲や社会と協働して、全体の成果を最大化させるか」という、非常に実社会に即した明確な視点です。
日本人が抱く「寄付」への違和感の正体
欧米の金融教育を語る際、必ずと言っていいほど「Share(分かち合い・寄付)」という概念が登場します。 しかし、多くの日本人がここで「それは余裕がある人がすること」「徳を積むための道徳的な話」と感じ、どこか自分の日常とは切り離されたものとして捉えてしまうのも事実です。
私自身、長年海外で暮らしながら、この「善意に基づく寄付」という文脈だけでは、日本の家庭教育には馴染みにくいと感じてきました。
しかし、視点を「道徳」から「経済システム」へと移すと、全く別の景色が見えてきます。
CreateBrightが提案する教育において、Shareは「良い人になるための活動」ではありません。 自分が属する社会を維持・発展させるために、自らのリソース(お金)をどこに投じることが最も効果的なのか。それを判断し、実行する「経済参加のシミュレーション」なのです。
自分一人の力では解決できない課題に対して、共通の目的を持つ場所にリソースを託し、社会全体を機能させる。この「協働の合理性」を理解することこそが、真の意味での自立へと繋がります。
アメリカの「個」×北欧の「協働」
アメリカの強みである「自分で選び、人生を動かす力」。 そこに、北欧が長けている「チームや社会として最適解を導き出す、協働のシステム」を掛け合わせる。
この両輪が揃うことで、子どもたちは「お金に振り回される」のではなく、「社会という仕組みを使いこなす側」としての視点を持つことができるようになります。
まとめ
お金には「買う」以外にも、社会を動かす重要な役割があります。
CreateBrightでは、お金の仕組みを多角的に捉えることで、子供の主体性と社会への関心を育む、新しい教育の視点を体系的にお伝えしています。
お金をどう「役割」で分け、いかに「社会との接点」を作っていくか。 その具体的な仕組みと、子どもへの伝え方については、STEP3で学ぶことができます。
お金を社会との接点として扱える能力は、高い金融リテラシーと繋がります。
17年の研究で見えてきた、子どもの視座を高める金融リテラシーの本質。体験してみませんか?
この記事は5回連載の「第4回」です。前の記事を読むには、以下をクリックしてください。
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世界の教育から学んだ、しなやかな自立の形。 連載の締めくくりとして、西洋の金融教育に携わり17年、そしてアメリカでの10年にわたる子育てと研究を経て、私がなぜ今この活動に全力を注いでいるのかを記しました。
日本国内・海外に住む日本ルーツの家庭に対して、そして、これからの日本の教育環境に対して私ができることと、皆様へのメッセージをぜひ受け取ってください。
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